Setonaikai

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島と島の間を流れる空気は
思い返せば涼やかな水色だった

10月の中頃、広島の厳島、香川の直島へ。やっともらえた夏休みの行き先を瀬戸内周辺に決めたのは小説に出てきたその地がとてもやさしく、その空気に浸りたいと思ったからだ。船に乗り、山を登り、港で本を読み、ただただ時間を感じる休日だった。

東京は今日もせわしなく、空が狭く空気が重い。
あの日に帰りたいと思った。