Day Is Done

day

一つの窓辺から切り取られる
遥かな時の流れ

【チューリヒを拠点に活動する映画作家トーマス・イムバッハ監督が、15年間撮り続けた風景と留守番電話へのメッセージを融合させて生み出した自伝的作品。何げない日常の風景と共にそれぞれの声によって父親の病気と死、そして息子の誕生とパートナーとの別離などがつづられる。カメラに映し出されるのは、子どもたちや労働者などのごく普通の人々。監督自身の人生を反映させた物語や、圧倒的な迫力の映像美が深い余韻を残す。】




終わりゆく一日。時の流れの中で人は誕生し、成長し、ついには終焉を迎える。1人の男性をフィルターに、一つの窓辺と彼へ宛てられ、直接届かなかった伝言(留守電)によってつなぎ合わされるドキュメンタリー。彼は語るのではなく、景色と劇中に流れる音楽にすべてをのせ観る者に語りかけてくる。断片的で一見無機質でありながら、人の影が色濃く感じられる不思議な映画だった。